昨晩遅くに仕事をしているとインスタグラムのPM通知がピロリン♩
インスタのメッセンジャー機能はほとんど使わないので、一体誰じゃと思ったら、ヒロシマカスタムズのブロックヒロシマからでした。

ヒロシマカスタムズとはシアトル郊外に拠点を置くスイムベイト専門のカスタムビルダー。
ブロックのおじいさんに当たる人が日本からの移民で、いわゆる日系三世です。
ヒロシマ姓ではありますが、日本語は全くダメ。 現在勉強中らしいですが笑
その他の詳しいことはフェイスブックで各自検索plz。

彼とは久しく連絡を取ってなかったのでいきなりのメッセージにちょっと驚きましたが、最近どうしてる?と言う近況報告とともに、もうすぐ11インチのヒロトラウトとブルーギルが完成するのでオーダーを受けるぜ、とのこと。

なんだ11インチかー、8.5インチは作らないの? と聞くと、大量のブルーギルのバックオーダーを抱えてるので当分作る余裕はない、と。

じゃ二つとも要らない、また時間のあるときにゆっくり話そう、ということで一旦この話は終わったんですが、しばらくしてまたメッセージがピロリン。

制作プランを調整しないといけないが、8.5インチを作ってもいい、と。

なんだ出来るんじゃん笑 ということで、しばらく制作されていなかった8.5インチの話が動き出しました。 どうせやるなら日本のベイトフィッシュでカスタムカラーにもしたいしね。

ということで、今回はギリラやゴジラ、11"ヒロの陰に隠れてしまってほとんど話題にも上らなかった8.5インチトラウト、通称8.5"er (エイトポイントファイブインチャー)についてちょっとお話ししましょう。

8.5"er はヒロシマカスタムズの拠点がオークランドにあった2013年頃制作されていたものです。
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当時の彼はサンフランシスコの隣、オークランド市の公共機関に勤務しながら、仕事の合間に自宅ガレージでルアーを制作していた文字通りのガレージビルダー。
そんな彼とレイクベリエッサに釣行した際、彼がボートドック撃ちで使っていたのがこの8.5"erでした。

ドックのシェードに撃ち込んで、1〜2回ジャークしてステイしていると下から5〜7lberがワラワラと湧いてきて、ガツン! これの繰り返しでした。

その時、あらゆるジョインテッドスイムベイトをボートに持ち込んでいましたが、この8.5"erに対抗できる結果が出せるスイムベイトは一つもありませんでした。 
同じくヒロシマカスタムズの10"erですら歯が立たなかったのです。

一体この8.5"erは他のジョインテッドベイトと何が違うのか?

いろいろ調べたところ、他のルアーとは決定的に違うところがありました。 
それはジャークの後、まるで物理の法則など存在しないかのように慣性移動なしてピタッと止まり、完全にサスペンドするところ。

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この挙動はヒンジの構造と角度、逆デルタ形状のボディ断面などいろいろな要素から成り立っているものですが、仕事柄ありとあらゆるスイムベイトを投げているにもかかわらず、これと同レベルの機能を持ったスイムベイトには未だ出会えていません。

その後、ヒロシマカスタムズはSNS上で大人気のカスタムビルダーとなり、ビルダーとして独立したこともあって人気商品の制作に追われ、見た目が地味な8.5"erは制作されなくなってしまった、というある意味不運な経緯があるのです。

一旦8.5"erの挙動や破壊力を知ってしまうと、新しいヒロトラウトもギリラやゴジラを使っても琴線に触れないというか、普通のスイムベイトにしか思えず、N.I.B.トレーディングではずっと仕入れをしてきませんでした。
自分がワクワクしないものを入れてもしょうがないですしね。

その後、ヒロシマカスタムズとは年に一回連絡しあう程度とだんだん疎遠になっていました。

そんな中での降って湧いたような8.5"er復刻話。
これはインポーターとしてよりも単に一人の釣り人としてワクワクさせられます。

しかし喜んでばかりもいられません。
実は制作の手間がかかるからとの理由で、現在のヒロシマカスタムズはヒンジの形状を変更してしまっているのです。

現在流通しているモデルのヒンジ形状はこれだぜと送ってきた画像がこれ。

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おそらくヒンジを旧タイプに戻さない限り、あの挙動は出せないでしょう。

最近は8.5"erを制作していないので、すぐに渡せるサンプルもないとのことですが、実現までにはちょっとハードルが多そうな予感です。

そんな8.5"er復刻話ですが、今後もこちらに経緯を報告していくつもりです。
おヒマな方は追っかけてみてください。